新品のハードディスクもずいぶん安くなりました。旧モデルの主力PCに搭載されているHDDくらいなら、通常、数万円も出さずに購入できてしまいます。なので、最近起動時間がやけに遅い、ハードディスクの作動音がなんだかヘン……などの異常を感じたら思い切って新品のHDDに換装するのも良い方法です。
さて、市販されている新品のハードディスクは中身も白紙の状態です。それをパソコンで使えるようにする第一歩がフォーマット処理です。フォーマットすると、ディスクに管理システムが組み込まれ、OSは使用可能な媒体として認識するようになります。
しかし、実際には新品の市販ハードディスクでも完全白紙の状態というわけではありません。HDDには読み書きのための基本的な仕組みとして「物理フォーマット」という処理が施されています。
物理フォーマットという操作は出荷前にメーカーが実施するのが一般的であって、ユーザーのパソコンを使用において、物理フォーマットを意識する必要は全くありません。
ところがディスクトラブルで、ハードディスクの修復・復元を迫られるときには、フォーマットが必要になることもあります。そして、ファイルシステムレベルの障害(トラブル)は、フォーマットによってHDDの機能を復元することができる場合も少なくないのです。
しかし、フォーマットのレベルでトラブルが起きるという重篤な故障もあり、こうなると、Windowsからフォーマットを行っても復元できなかったり、一部のセクターで解消できないエラーが発生したりもします。
このような場合、物理フォーマットをやり直すことでHDDが再生する可能性があります。HDDの読み書きエラーは、回路の異常、記録面の損傷など、他にもたくさん原因があり、物理フォーマットをもってしても、必ず復元できると断言できません。
とはえい、物理フォーマットによってハードディスクが再生・復元できた、というケースも少なくないので、ダメモトで試してみる価値はあると思います。
なお、ハードディスクを物理フォーマットすると、ハードディスクの機能は再生できても、HDD内部のデータは完全に消滅します。トラブルの起きたHDD内に、データ復元の必要な重要データがなどが格納されている場合、専門の業者に依頼したり、可能な方法を試みる前に、あわてて物理フォーマットを行ってはなりません。